KAJILESS

家事をレスに。

子どもが小さいときしか、楽しめないと思ってた

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毎日子どもは、部活と部活に部活だけ。

でもたまの休日、久々に釣りがしたいとなりまして、先日はおべんと持ってピクニック。穏やかな陽気で、柔らかに暖められてきました。

野外なんて本当に久しぶり。
そこで気が付いたのは、子どもが大きくなった今『なんて穏やかに過ごせるんだろう』ということ。

子どもが小さい頃の外出も楽しいけど、どうしても心配で。
とくに水辺はハラハラと気が抜けず、手をつなぎ声をかけ、いつも寄り添い注意して、飽きればなだめて散歩して…余暇を楽しむ暇などなかったなぁと気づくのが常のこと。

でも、子どもが大きくなった今。

娘はナゾの技術で遠くまで飛ばし、息子はリールと疑似餌に凝りまくり、夫は尺八を竿に持ち替えた虚無僧のごとき無となっていました。
久しぶりに竿を振りながら、私もぼんやり思いました。

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子どもが大きくなれば、こんな時間は終わる。
今しか楽しめないと思ってた。

乳児の今だけ。幼児の今だけ。小学校の今だけだから。中学にあがる前の今じゃないと、総体前の、受験前の、今だけだから…
そう思って出かけては、疲れてた。

でも違いました。きっといつでも楽しめるのね。
これからも、違うかたちで楽しめたらいいな。

今は、もう子どもの方が私より大丈夫。こんなに安心して、こころ穏やかに楽しめる事に感謝しました。

 

野外のお昼はオープンサンドが定番。相変わらず楽ちんです。
各々好きな具で頬張っていたら、木の根元でキラキラ光を弾くものを見つけました。

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羽化したばかりのトンボと抜け殻

羽化したばかりのトンボです。
まだ伸び切っていない羽はうすく透明で光を反射し、しゃぼん玉の膜よりも儚げでした。

それが蟻に襲われ、羽ばたいては飛ぶこともできず、まとわりつかれて逃げ回っていたのです。自然の摂理に反するのかなと思いつつ救助し、まだ柔らかい尾にかじりつく蟻をはらいのけたけど元気がない。

この子はもう飛べないかもしれないと思いつつ、蟻のいない、風のやわらかく当たる場所に逃がしました。 

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羽はしゃぼんの膜のように儚げです

家族でトンボの様子をみながら竿を振りました。
結果は全く釣れず、「今日は居ない」「ポイントを変えよう」「いや、もう帰る時間だ」と話していたら、目の前で巨大な魚が跳ねました。たぶん60cm以上の、湖の主のような立派な姿でした。

皆でそのポイントに投げ込みましたが全く反応がなく、いつの間にかトンボは消え、ヤゴだった抜け殻もアリに食べられたのか無くなっていました。

ところが帰るとき、湖面をヨタヨタ飛ぶトンボを子どもが見つけ、飛べた!とみなで喜びました。

昔は心配で小さな子どもの手を離せなかった。でも今はトンボを心配する子どもを安心して見ることができる。

蜻蛉を助けて魚に嗤われた、穏やかな日の話。

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