掃除は修行じゃない。片付けは自己啓発じゃない。
かつて私は、掃除片付けを修行や躾や自己啓発とリンクさせ、長いこと苦しみました。でも今は、啓発本のすべてを断捨離して幸せになりました。
片付けが｢欲望｣って よりタチ悪いじゃん。
掃除や片付けを自己啓発やしつけと頑張り、わたしは破綻しました。
「私はゴミ箱になりたくない！掃除なんて修行じゃない！物に支配されたくない！」とブチギレた揚げ句、ハタと私の「欲望」だったんじゃないかと気づいたのです。
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でも、欲望っていうと…
なんでもかんでも捨てる人。
私が捨てたいから！って威張る人。
家族のモノまで捨てまくる人…
欲望という言葉には、そんな響きがあります。正直なところ、私も内面の変化に戸惑い、こんな風になったら色々ヤバイとなけなしの理性で考えました。
でも、真逆でした。
あれ、なぜかイラつかない。
散らかってても放置できる。
穏やかに声がけできる。
あぁこれは「わりとどうでもいい」状態…
穏やかでフシギな感覚でした。
私の中で、一体なにがおきたんだろう？
判断基準が、思想からモノに変わった。
片付けが「欲望」と気づいたら、混乱してた感情が絞れました。今までの考え方は、こうでした。
ダメな私 ＜ 罪悪感+嫁の立場+勿体ない+家族の目+∞…
このパワーバランス。卑下た自分。
モノを捨てれるわけがない。
ところが、「欲望」基準ではこう。
モノ ＜ 自分
物も大事ですが、自分を優先したい。ただそれだけのこと。思考がシンプルになりました。
本来、掃除片付けはモノと向き合う作業。想い出や高揚感、感謝そして罪悪感…感情のうつろいを物と共に行って、そして処分し卒業する。
なのに私は他人の思想を混ぜこみ、世間体やしつけや教育も混ぜこんだ上、自己否定や自己啓発も混ぜこんで、あげくの果てに「掃除で幸せ」教まで混ぜました。
自己否定から始まり、謙虚であれと教化される。
片付けで学べ、掃除に感謝、キレイで幸せ…
掃除でスッキリしたいのに、感情がカオス状態。
今はわかる。
私は断捨離をこじらせていたんです。
片付けが欲望と気づいて変わった３つのこと
捨てられるようになった
蚊の培養施設であろう裏庭の古タイヤ。
数年前に足が取れてつかえないコタツ。
苔むしてオブジェと化したカラの植木鉢。
カップの合わないブラにほつれた下着。
家族も使わないせんべい座布団２枚…
家族はなんの感情もないであろう不要品も、私だけ勝手に悩んで、何年もイラついてました。罪悪感と自己啓発のはざまで。
「嫁だからきれいにしなきゃ」
「嫁なのに捨てちゃいけない｣みたいな。
でも、思考が欲望基準になり思考がクリアになったとたん、「家族も不要なら処分」と判断し、告知し、処分できるようになりました。
コントロールできるようになった
「ちゃんとしなきゃ」と掃除片付け。修行や啓発・心磨きに終わりはありません。でも、欲望だと認識したとたん、逆に掃除へのとらわれすぎに気が付きました。
不要品を処分しつくし満足したのもあるでしょう。
でも掃除にこだわらなくなれたのは「修行する必要などない」と気づいたからかもしれません。
口うるさくなくなった
「片付けなさい」絶えず子どもに言っていました。言っても言っても治らないしで。
「私が至らないから」
「掃除してれば解ってくれる」
「母親失格…」もう必死でした。
でも、自身の欲を自覚することによって、相手の欲も重んじられるようになりました、というと大げさですが。
めんどいねぇ、わかるわかる。
でもそろそろ片づけようか、みたいな。
「片付け = しつけ」では、どうしたって上から目線になりがちですよね。
「片付け ≠ しつけ」となって、私は救われました。子どもに対して「これは『私の』欲望たから」と一線を引けるようになったのです。
家事は修行なんかじゃない
今は、啓発本も一切合切断捨離しました。
啓発本の行っていることは正しいのかもしれません。でも、私はそれにすがって妄信して猛進して、期待して裏切られて、こじらせた。なんでも「程々」が大事ですね。
今の私にとって、掃除は掃除。
家事の一端でしかありません。
手間暇かけずに合理的に、常にサッと綺麗にすれば、別にそれで良いのです。
美しい家や部屋は、それだけで自分の心身も価値も向上させてくれるのです。
日々無心に淡々と掃除をすれば、いつか必ずその価値を得ることができます。
それは、ミニマリストのシンプルスキンケアに通じるものがありますね。
最近は、肌のお手入れの様に、掃除が出来るようになりました。
日々にうるおいをもたらすために。
いつかトラブルが消えるように。
エイジレスでいられるように。
自分を労わり愛するために。
いつも美しくあるように。
今、心おだやかに掃除ができて、本当に幸せです。
